批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー宇多丸氏、たまむすび町山智浩氏、シネマストリップ高橋ヨシキ氏を見習って公開初日最速レビューを心掛け評価は点数制。地方在住フォトグラファーがど田舎のシネコンでネタバレあり&あらすじ&見たまま感想ブログ

2019-01-01から1年間の記事一覧

映画「ワンス・アポナ・タイム・イン・ハリウッド」何をやってもタランティーノ!人気俳優の興亡と60年代カリフォルニアの狂気が交わるサスペンスが秀逸!ブラピのカッコ良さが特筆。

何をやっても魅せてくれる我らがタランティーノ 今回はどう楽しませてくれるか? 60年代のハリウッドが舞台で・・・と言っても題材なんてどうでもよろしい。 西部劇でも、ナチハンターでも・・・結局はサスペンスあり、活劇あり、恋愛があって・・濃い人間…

映画「イソップの思うツボ」昨年度BEST監督の上田慎一郎はこの先どこへ向かう?ここ10年見た中で歴史的駄作。東宝は金返せ!

2018度NO1の評価をしたのが「カメラを止めるな」 監督&脚本の上田慎一郎が文句なしの傑作だった。 その上田の次作(2018年公開「ブルーサーマルVR -はじまりの空-」はVRシアターが近くにないので見れず)は、題材がどうであれ見なければならない。 …

映画「天気の子」新海誠の理解不能ドラマの極北。アオハルアニメはほんと困る。美しいだけで、共感の余地がどこにもない。

新海の前作「君の名は。」が2016年8月公開か・・・ 歴代2位の興行成績でこれは確かに楽しめた。 スクリーンに広がる夏のイメージが、懐かしく美しく 都会の描写が精緻で機能美に溢れ、こちらも美しく 悪い人一人も出て来ないおとぎ話を最後まで貫ける…

映画「アルキメデスの大戦」は「ガリレオ」+「風立ちぬ」=「コスト削減プレゼン」と見せて、日本人しかわからないだろう滅びの美学にした山崎貴の奇襲。

原作漫画は読んでいないが、作者の三田紀房の「インベスターZ」は素晴らしい。 評論も、インタビュー、バラエティーでの発信も一貫していて信頼できる。 平たく言えば「綺麗ごとを言うな」 今回は東野圭吾「ガリレオ」風数学者を軍人にして、戦争をとめる? …

映画「凪待ち」香取慎吾、大きい体、ギャンブル依存、斜め回転・・・クズ男再生のリアル。今年の邦画NO1

3連休最終日。 月曜日の東宝シネマズ、auユーザーは安いのだ。 「海の日」の祝日にわざわ白石和彌フィルムを見ないといけないのか。 それは白石だから。 「彼女がその名を知らない鳥たち」(2017年)で感心させられたのに 「孤狼の血」(2018年)だけしか見…

参院選NHK政見放送「NHKから国民を守る党~立花孝志(ノーカット・字幕付き版)」要約。「不倫、路上、カーセックス」など放送禁止用語連発+受信料拒否ノーハウが役に立つ。NHKは何故スクランブル放送しないのか?考えて欲しい。「原子力村」と同一の隠れた既得権益と見る。

ロックンロール内田裕也、以来のエンタメ政見放送を本日堪能 これまで数々の立花のYouTubeチャンネル、ふわっち配信などを見てきたが今回が一番の神回だった。内容を要約する。 冒頭) 山梨放送局の夕方番組の男女アナウンサーが写真週刊誌の取り上げられ、…

映画「主戦場」監督ミキ・デザキの後出しジャンケンの罠に嵌る「保守論客」をみんなで笑う新感覚プロパガンダ 原一男の「ゆきゆきて、神軍」以来!

劇場公開がめったにないこの手の映画 猫とかキツネとかペンギンは毎年の様に公開されるのに、人間対象だと一気に少ないのは何故か。 最後に見たのはゴーストライター騒動で注目を集めた佐村河内守氏に密着した森達也監督の「FAKE」(2016) 今回は所謂、慰安…

映画「新聞記者」内閣調査室VS官僚+記者のサスペンスが、東京新聞:望月衣塑子ショーにすり替える構成はいただけない。

1日2回の菅官房長官記者会見を時々YouTubeで見る。 後半決まって、東京新聞記者・望月衣塑子氏の質問攻撃を見ることができる。 他社が聞かない(聞けない?)ことを執拗にで聞くいつものスタイル。 ほとんど共闘はない。 週刊誌報道や根拠のない記事に基づ…

映画「ハウス・ジャック・ビルト」監督トリアーが他映像の大量投入で「自在さ」と引き換えに「傲慢さ」が鼻につく現代地獄巡り

ラース・フォン・トリアー監督の新作は3K(北野武・是枝裕和・黒沢清)と同じく劇場で見るようにしている。 脚本を自分で書く、アイドルはいない、特撮ない、見えない・見たくない仕組みを描くなど、その作家性と普遍的なアプローチへの信頼がある。 前作…

映画「旅のおわり世界のはじまり」監督黒沢清が前田敦子の歌声をただアジアの真ん中で聞かせたかっただけの不思議な解放感。

黒沢清の「前田敦子愛」がファンの間では常識で、「Seventh Code」(2014)、「散歩する侵略者」(2017)に続く集大成なのかを確かめにいつものど田舎シネコンでチケット買ってたら、磁器カードが壊れていて再発行に手間どり開始時間を過ぎた。公開2日目で…

映画「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(スクリーンX版)」公開初日レビュー。支離滅裂の歴史的出来損ない。

あの「コジラ」が帰ってくる。 第2弾「キングコング 髑髏島の巨神」が随所に雑ではあるが、CGの完成度は素晴らしくて巨大生物のリアルさは驚いた。 久々の世界のKEN WATANABEの芹沢博士だし 東宝怪獣シリーズで60年代、子供心を鷲掴みされた一人として…

映画「ブラック・クランズマン」スパイク・リー監督のジャンル別け不能で不要なシリアスコメディの誕生。動画全部入りの何でもあり感が実に新鮮。

所謂トランプ(批判)映画が作られるハリウッドの中で、最も尖がったドラマの予感がした。 カンヌ映画祭グランプリとかはどうでもよろしい。 70年代、KKK vs 警察、黒人差別、潜入捜査・・と来たら、もうあらゆる場所から「対立」の火花がない方がどうかし…

映画「空母いぶき」佐藤浩市発言よりも情緒的な脚本の方が問題。建前国家にエンタメ界からの一石は評価大。

やっと見れた今年最初で、令和最初の日本映画は 佐藤浩市発言で公開前から話題の「空母いぶき」 しかし、百田直樹は作品は素晴らしい(「夢を売る男」は平成に読んだ本で最高だった)のに、見てもいない映画について発言しなくていいのに、自分を小っちゃく…

映画「記者たち 衝撃と畏怖の真実」カッコつけたタイトルと監督が一番カッコいい、ジャーナリストたちの表層を描いた置きにいった凡作

映画では「新聞記者もの」ジャンルが確実にあって出来るだけ見るようにしている。 70年代「大統領の陰謀」のレッドフォード、ホフマンがカッコ良かったから。2人のファッション、話し方、罠の張り方、言葉のひっかけ方・・・「絶対将来記者になってやる」…

映画「バイス」大統領は副大統領に操られ、副大統領は妻に操られながらも家族を大切にする一方、青春をこじらせて政治でチャンピオンになった陰気くさいロッキー映画。新感覚コメディの秀作

ダークナイト・バットマンやターミネーター4のイケメン俳優クリスチャン・ベールがデブ・ハゲ・小心の副大統領を演じる。 予告編では、ブッシュとの掛け合いのコメディ度が最高に面白そうで公開初日にいつものど田舎シネコンで拝見。 あらすじ) 60年代半ば…

映画「THE GUILTY/ギルティ」驚異の満足度100%の宣伝文句に乗せられるも、「密室」過ぎて酸素も感動も不足に。

3月公開(九州・福岡)はいつもハリウッドバカ作品と、邦画のお子様映画が多い中、ヨーロッパ系サスペンスとは珍しい。 「驚異の満足度100%」これは凄そうだ。 大好きな北欧デンマーク映画だし、緊急事態対応映画は時間軸が一通でわかり易い。 あらすじ…

映画「運び屋」我らがクリント・イーストウッド監督・主演の傑作!映画を愛し、映画に愛された最後のハリウッドスターにして孤高の映画詩人!頼むから新作を見せ続けて欲しい。アニキは世界に唯一無二なんだから。

またイーストウッド映画が見れる、しかも主演も兼ねて。 それだけで胸がいっぱい。 予告編から傑作の匂いがプンプンしていた。 ダータティハリーのイーストウッド=麻薬の運び屋が余りにマッチしないだけに興味深々で公開初日、いつもシネコン、いつもの場所…

映画「グリーンブック」60年代、アメリカ南部、人種差別、ロードムービー 好きな要素全部入りで堪能した。

前情報からすると、60年代、アメリカ南部、人種差別、ロードムービーetc 70~80年代に青春を味わった者としては過去の名作がどうしたって蘇る。 「イージーライダー」「ハリーとトント」 「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「パリ・テキサス」 「ミ…

映画「バーニング」ユ・アイン、チョン・ジョンソ主演 イ・チャンドン監督が村上春樹をどう映画化したのか気になったが・・・

いい歳して村上春樹のファンと言いたくないが「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」は素晴らしかった。村上は殺しのないミステリーを書けばいいのに。 「1Q84」は理解不能、「騎士団長殺し」に至っては・・・とんでも本の括り。 でも次作を気に…

映画「蜘蛛の巣を払う女」クレア・フォイ主演 北欧ミステリー「ミレニアム」の第2弾はご都合主義の極みで女トム・クルーズ大活躍でゴールを間違えた「ドラゴン・タトゥーの女」シリーズ唯一の失敗作。

今年最初の3連休の最後に、新年最初の映画館開きとなった。 公開前になるとやたら主演者がバラエティに出まくる邦画は見たくない。 「バナナ」がどうしたとか、10代のラブコメ、アニメが多くて困った。 唯一「蜘蛛の巣を払う女」しかなかった。 近所の巨…

第3回 批評サムライ 映画大賞2018発表

謹賀新年 このブログもなんだかんだ-足かけ4年になります。昨年はここ最近一番映画見てない年でした。 見たことも忘れつつある50代、情けない。 対象) 2018年に見た映画(邦画・洋画)、TVドラマ、アダルト etc 新作も旧作も、初見も再見でも。劇…