映画「グリーンブック」60年代、アメリカ南部、人種差別、ロードムービー 好きな要素全部入りで堪能した。
前情報からすると、60年代、アメリカ南部、人種差別、ロードムービーetc
70~80年代に青春を味わった者としては過去の名作がどうしたって蘇る。
「イージーライダー」「ハリーとトント」
「ミシシッピー・バーニング」「スケアクロー」
それと我らがイーストウッド映画の数々・・・
どうしたって心の琴線刺激映画に間違いないだろ。
アカデミー賞を獲ったから見に行ったんではなくて、このポスターの奥深さ。
車のボディもシートも。2人のシャツも、空の色だってこのブルー
2人の肌の色が違うだけ・・・
わかってるな、この監督。
いつものど田舎シネコンに7割の入りで、いつもの席についた。
ガサツな運転手&ボディガードのイタリア系が憎めない。
どう見たって教養が低いか無い。
ガテン商売、家族思い、よく笑い、よく食べる。
共感が集まる役者を選んだもんだ。
対する雇い主のピアニストの
教養の塊りで、好き嫌いハッキリして、しかしミステリアスで
何か深刻な問題を抱えている感がわかってくる。
この道中のやりとりが何とも愉しい。
彼らと一緒に旅してるリズムが確かにある。
運転手が各地で出くわす黒人であるが故のトラブルを、いろんな手を使って守っていく時のサバキ方、世渡りの巧さがわかりやすい見せ場。
一方でピアニストは旅先の事件の合間に少しずつ運転手に、被差別のつらさを吐露していく。
その心の開きが最終版にハッキリ見えてくる。
旅はかならず終わる。
運転手は愛する妻や家族のもとに。
ピアニストは誰もいない部屋へ。
ラストシーンはお約束だな、あれがいい。
ロードムービーは本当にいい。
100点