映画「天気の子」新海誠の理解不能ドラマの極北。アオハルアニメはほんと困る。美しいだけで、共感の余地がどこにもない。
新海の前作「君の名は。」が2016年8月公開か・・・
歴代2位の興行成績でこれは確かに楽しめた。
スクリーンに広がる夏のイメージが、懐かしく美しく
都会の描写が精緻で機能美に溢れ、こちらも美しく
悪い人一人も出て来ないおとぎ話を最後まで貫ける凄さ。
アオハルアニメの体を取りながらも、自己犠牲と愛についての姿勢が
肯定的で、筋の通った、突き抜けた本物のクリエーターに出会った。
それから3年
天気を操れる子がいて・・・としか情報がない中
ご近所シネコンは5割の観客で期待の高さを十分に感じつつスタート。
あらすじ)
高校1年生の夏、帆高は離島から逃げ出して東京に行くが、暮らしに困ってうさんくさいオカルト雑誌のライターの仕事を見つける。雨が降り続くある日、帆高は弟と二人で生活している陽菜という不思議な能力を持つ少女と出会う。祈るだけで晴れ間を呼べる「晴れ女」を巡る物語・・・
空、海、街、雨、雲、虹・・・何を描いても進化したな。
記憶の色を自在に操り、見たことのない忘れられない残像を残す。
世界最高峰の背景描写力顕在なり。
しかし物語は10代少年の超妄想についていけない。
「世界征服は可能か」と悩む力のある10代のナイーブさが嫌い。
主役2人がとにかく気持ち悪い。
共感する術がどこにもない。
止まない雨、晴れ女、ドロップアウトした少年・・・
物語を結びつける努力はしたものの、途中であきらめた。
平たく言うと、終盤以降何がなんだかさっぱりわからないのだ。
金払った客に頭使わせる・・・それが映画か?エンタメか?
新海誠の感性は大人として大丈夫か?
川村元気はプロデユーサーとして正気なのか?
東宝はヒットさえすればいいのか?
大ヒットの次こそクリエーターの真価が問われる。
見事に空振りして見せた。
10点