映画「ザ・プレデター」全米初登場1位もシュワルツェネッガー第1作にあったワクワク感のないご都合主義の宇宙人退治バトルに居眠りしかなかった。オリヴィア・マンが救い。映画は脚本が全てだなーとつくずく思う。
第1作は素晴らしかった。
南米のジャングルに送られるCIAが絡んだ秘密作戦に絡む「何者」、透明で見えない相手は撃っても撃っても死なない宇宙人シーンの斬新さ。監督ジョン・マクティアナンの演出力を見せつけられた。
テレビや動画で何回も見てしまう面白さ。
そのタイトルに「ザ」がついたら見に行くでしょう、それは。
いつものど田舎シネコン、いつもの席、金曜初日の夕方、3割くらいの中高年と一緒にワクワクを楽しむつもりだった・・・
冒頭の宇宙からのアプローチのお約束と宇宙船内部の赤いプレデター文字の世界を見せての反乱で「おや?」とさせて麻薬取引捜査と絡ませての導入はお見事。いつものプレデター音楽がBGMに鳴っている。
しかし、戦闘腕輪やお面、飲み薬とかなりあっちの物でパワーアップするご都合主義はどうなんだろう?
主役が子持ちの仕事の出来る軍人(この人が共感できないし、出来るエピソードがそもそもない)さらに、この役者にオーラがない。
シュワちゃんの半分もない。
このシリーズでは、存在感抜群のプレデターに対峙するリーダーが必要なのにだ、明らかにキャスティングミス。
それに比べて頼もしいのが女性科学者役のオリヴィア・マン
レイア姫的な何かがある。
何故彼女で「エイリアン」のシガーニー風にしなかったのか?
頭のキレも反射神経も素晴らしい。よっぽど共感できる。
この2人に、軍施設で出会った犯罪者の軍人達と合流してのプレデター退治がはじまるが、後半それぞれが活躍するんだから「七人の侍」方式で、各自の見せ場を作ってからにしないと犠牲が犠牲にならない。
仲間の死に対し哀しみがないので、スピードと迫力のアクションだけが見せ場になってしまう。
頭の悪そうなセリフ回しだけで、キャラ説明するのでどいつもチャラく見えてしまう。
さらに主役のいじめられっ子が科学好きでプレデターを招いてしまい・・・
マーケティング狙いか?
子供、女性、犯罪者、軍、CIA、エピソードを盛り込み過ぎて「その話いる?」的になって途中寝てしまった。
SFXは凄いとは思うが、冗長な脚本と、第1作にあった熱量がなく、リズムの悪い宇宙人退治になってしまった。
映画は脚本と演出
俳優でも製作費でもない。
終ってポカーーン、溜息しか出ない。
50点