映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」監督ヨン・サンホ パンデミックゾンビ+韓国新幹線KTX=コリアン・ポセイドンアドベンチャーになれずに残念。
すっかり秋の気配の北部九州。
いつものど田舎シネコンに向かうと金曜の夜なのにほとんど人がいない。
明日9日から話題作(三度目の殺人、散歩する侵略者、ダンケルク等)が一挙公開なので少ないのか・・・
上映中では見たい映画はこれしかなかった。
大スクリーンを20人くらいで見る。
若い世代の韓国映画にはとても才能を感じる。
荒削りだけどユニーク。
日本映画よりもハリウッドに近く、過剰演出が長く続く。
日本映画はイケメンばっかりだけど、韓国はブサイクも主役を張れる。
あるいはサブキャラはほとんどブサイクでブサイクおじさんとしては大いに共感できる。
この親しみやすさが寅さん無き日本映画界には欠けてる。
あらすじ)
敏腕ファンドマネージャー・ソグは多忙な仕事の中、別居する母のいるプサンへ、すれ違いの多い娘スアンとソウル発、釜山行きの高速列車KTXに乗る。
発車する直前、不可解な動きをする少女が乗車する。スアンが窓の外で、駅員が襲われるという事態を目撃。ホームレスの男はトイレに籠って「みんな死んだ」とつぶやく。
突如少女が乗務員の首に噛みつく。襲われた乗務員は感染し凶暴化、次々と乗客を襲い車内はパニックに・・・
鉄道好きには韓国高速鉄道KTX(Korea train express)の内部が見れて楽しいだろう。
冒頭の鹿をはねたシーンからなんか「ツインピークス」的で期待させる。
主演俳優はイケメンだけど家庭は破たん、子供に愛情注げない十字架を背負う。
娘は母と住めない寂しさと父が好きだけどそうは言えない健気さ。
この親子を主人公にしたのが凄くいい。
パニック映画は非力な者が主人公になるべきだ。
ソウル発のパンデミックゾンビは韓国では凄いリアルだろう。
これは北朝鮮の化学兵器攻撃がメタファーは明らか。
プサン迄無事つけるのかの物語は、この親子が真の愛情を取り戻す背景に使う。
ここが憎い。
これは70年代の傑作アドベンチャー「ポセイドンアドベンチャー」を思い出す。
ひっくり返った巨大客船の底(上)をめざす一団に襲う様々な試練が、愛と別れを生み出し、大いなる犠牲の果てに果実を得る。
韓国の新幹線で閉じられた空間を作り出し、自分たちの頭と体だけで敵と戦う。
さらに敵は死なない。
噛まれたら、味方が敵になる面白さ。
乗客のキャラ設定がうまい。
ただゾンビが乗客を食うシーンがだんだん冗長で嫌になって
途中30分くらい寝てしまった。
随所にスクリーンが汚いくらいにゾンビで埋め尽くされる。
この過剰さは国民性だろうな。
このクドさがハマる人はハマるだろうけど。
集団ゾンビオリジナルティーを見せたがっている演出が見え見えで
ただのホラー映画にしてしまった。
これら冗長シーンをカットすれば新種のアクションホラー・ラブストーリーになれたのに残念。
60点
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