1年で一番自殺の多い9月1日問題。9月は「時任三郎」になろう。山田太一脚本の傑作ドラマ「ふぞろいの林檎たち」が今こそ輝く。”死ぬ気ならば、学校から、家族から、地域から逃げろ”と言いたい。【いじめ自殺防止のための共同宣言】
今月、ドラマ史上最も尊敬し、作品を見てきた脚本家・山田太一氏が病気療養中の記事が出た。
”『男たちの旅路』『岸辺のアルバム』『ふぞろいの林檎たち』──テレビ史に残る多くの名作ドラマを生み出してきた脚本家・山田太一氏。久しく新作が発表されていないが、この間、自身に大きな変化があったという。老年時代を題材とした作品も多い山田氏が、83歳になった今、自身の「老後」について初めて語った。”
詳細は・・・
「岸辺のアルバム」「ふぞろい」「男たちの旅路」・・・
70年代、まだネットがない、DVDも、ゲームも、スマホのない時代
娯楽の王様はテレビで、一人彼の作り出す問題提起が伝わった。
他の脚本とは違うのが子供の私でもわかった。
数百人はいるであろう脚本家の中で、次から次へ志の高いドラマを量産するクリエイティブに子供心に脚本家になりたい、と密かに思った。
(30歳過ぎてシナリオセンターに通い、真似事を書いてみたりした)
その山田太一の新作がもしかして見られない・・・
youtubeで作品を探したら
「ふぞろいの林檎たち」パート1の1、2を見る。
面白い、役者が生き生きしてる。
登場人物のキャラ立ちが完璧だ。
このアンサンブルが楽しい。
そして、第3話
就活中の時任三郎が警備員のバイト中のエピソードがある。
当時も強烈な印象だったことを思い出した。
この短いサリフで命のやりとり(死にたい VS 死なせない)シーンは
今まで見てきた全てのドラマの中で最高にしびれる。
部長「出ていきなさい」
時任「行きません」
部長「いきなさい」
時任「行きません」
当時の私なら声も掛けないし、すぐに立ち去るだろうな。
このエピソードから物語は意外な展開に膨らんでいく辺りが
並みのシナリオではない巧さに驚く。
具体的で、現実的で、本質的だなーと。
今見ても風俗は変わっても人間の悩みと行動は変わらない。
抽象的で、非現実的で、表層的な若者ドラマだらけの中で
今でも山田ドラマは他の追随を許さない訳だ。
そういう第3話を見ていると今週9月1日を迎えることに気がつく。
この一か月くらい「時任三郎」になろうと思う。
周りの子供たちをよく観察しようと思う。
家族であろうと、親類であろうと、誰の子であろうとだ。
多少のトラブルはあるかも知れない。
変なおじさんが子供に声を掛けている・・・と。
スマホ時代は即写真撮られて、110番だ。
それでもいい。おせっかいは100も承知だ。
普段と違ってないか?
言葉が少なくないか?
異常に明るくないか?
体にあざや傷がないか?
サインを出しているんじゃないか?
彼らを守るべき学校では
「いじめ」という名の校内暴力に
学校、教育委員会の原因解明にあたり
いじめはなかった、軽微だったとする隠蔽工作が
日本全国で続々明らかになっている。
教育委員会主導で第三者委員会を作っても
信憑性を担保しようとしてもそこでも先に結論ありき
の人選されたら核心に向かわない。
教育機関は、自らに傷がつくのを恐れているのだろうか?
2、3年したら人事異動だ。
原因不明で、何もなかったことにしたい。
いじめとなれば加害者児童とその家族への対応もある。
子供は学校と家しか行く場所を知らない。
近くに小学校があり、その横が海岸なので9月1日は8時前後に松林を歩く。
始業時間までに学校に来たけれど
体が中に入れない、行きたくない子たちが
海岸にランドセル背負っているかも知れない。
発見されないようにポツンと座っている様な気がしてならない。
私もそうだった。
発見されにくい校舎の裏やトイレに隠れたことがあった。
そういう子がいれば以下の様なことを話すつもりだ。
学校に行きたくなかったら、行かなくてもいい。
学校が君にとっての地獄なら、行かなくてもいい。
ただ、教えてほしい、何があったのか?何が起きたのか?
もし、今、話すことがつらかったら、話せるときまで私たちは待っている。
命はリセットできない。
想像してほしい。
君がいなくなってしまったら、君の大好きな人たちがどれだけ悲しむのか。
君につらい思いをさせた人たちは反省するのか?罪を償うのか?
逃げる場所は必ずある。
もしも、君が逃げるなら、この宣言に賛同したすべての団体とすべての人たちが、君の逃げ場を探す。
もしも、君が戦うのなら、この宣言に賛同したすべての団体とすべての人たちが、君を徹底的にサポートする。
私たちは、君が声をあげてくれないと、君を見つけ出すことができない。
だから教えてほしい。
私たちは、君の話を聴く。
君の元へ駆けつけて、直接助けることもできる。
だから、ちょっとだけ勇気を出して連絡してほしい。
一人では大変なら、私たちに連絡してくれればいい。
必ず、その勇気に報いるサポートをする。
(いじめ自殺防止のための共同宣言)より
【電話相談・メール】
【電話相談】
チャイルドライン(18歳未満、日曜を除く16〜21時)TEL:0120-99-7777
24時間子供SOSダイヤル TEL:0570-0-78310
よりそいホットライン(24時間)TEL:0120-279-338
「ふぞろい」はパート4で止まっている。
石原真理子問題が解決しない限りパート5はない。
彼女のブログを見ると・・
宇宙と会話しているのか?
精神世界の樹海で、出口を見失った旅人か?
いや出る気もない、自分探しの一人宗教の教祖かな
これでは解決する訳がないので・・・もう見られないんだろう残念。
シリーズを通して
普通に生きてる20代の若者が
思い通りいかない、上手くいかない人生に
何とか折り合いつけながら、恋をして
家庭を持って、仕事に疲れ、夢敗れ、生き方を模索する
「生きてりゃいいんだ、生きてるだけで、仲間がいれば」
だからこそ10代で死なれちゃたまらない。
自分の子とか関係ない。
おせっかいおじさん、おばさんになろう。
子供たちの仲間として
次回は 映画「エル ELLE」を予定