批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー・宇多丸氏やたまむすび・町山智浩氏のブログを見習って公開初日最速レビューを心掛け、評価は点数制。みうらじゅんとカンパニー松尾をリスペクトするフォトグラファーがお届けします。

映画「レヴェナント 蘇えりし者」 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督

「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(2015)
は面白かった。

NYで生きる舞台俳優のオンオフのスケッチと妄想が

映画ファンが見たことのないアートな作品になっていた。

またストレスフルな現代人の心象風景が見えて同時代の映画だった。
その前に見た「バベル」もよかった。

どちらも現代(いま)が見えた。
そして「レヴェナント 蘇えりし者」が公開された。

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主演俳優が好きなタイプではなく(演技が大げさでいつも肩に力が入っていて疲れる)見るべきが迷っていた。

相変わらず熱演しているのはCMとか映画案内で知っていたので
遂に映画界の松岡修造になってしまったかと残念に思っていた。

(何とか男優賞を獲ったとかは、本人の問題でどうでもいいこと)

ところが「ムビチケ」をラジオ局にもらったものだから
GWに行くところもないし見てきた。

 

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物語)

アメリカ西部の原野、ハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は狩猟の最中に熊の襲撃を受けて瀕死(ひんし)の重傷を負うが、同行していた仲間のジョン・フィッツジェラルドトム・ハーディ)に置き去りにされてしまう。かろうじて死のふちから生還したグラスは、自分を見捨てたフィッツジェラルドにリベンジを果たすべく、大自然の猛威に立ち向かいながらおよそ300キロに及ぶ過酷な道のりを突き進んでいく。

 

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19世紀末の原生林、雪、山脈、熊、バッファロー、インディアンがリアルに現れる。

そえを舞台に、グリズリーとの死闘、サバイバル
追っ手からの逃走、息子殺しの仇討・・・

 

もはやハリウッド大作はどこがSFXなのか素人には全くわからない。

大自然のその場に迷い込んだような感覚が劇場のテクノロジーが良いので

すっぽりその世界に入っていける。

全編ブルーが美しい。

森の音が生々しい。

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でも、2016年のいま
この名監督が、何故このテーマなのか?

わからない。
だから何なんだと?

 

人類創世記だろうが、紀元前だろうが、戦国時代だろうが
時代背景がどうだとかいうことではない

人がいる限り、闘いがあり、家族がいて、愛がある。

名匠シドニー・スコット監督「グラディエーター」を思い出した。

長い闘いの果てに最後は家族の元に帰っていく。

愛があった。

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仮にこの映画のテーマは「復讐」だとしても

愛が描かれていないので伝わってこないのだ。
(妻と息子のインサートシーンは随所にあるがよくわからない)

出来損ないというまではないが・・・

 

ハリウッドの松岡修造の大芝居を3時間見せつけられて

金払ってなくてよかったなと。

60点