映画「エイリアン コヴェナント/コベナント」4DX2D 公開初日最速レビュー(リドリー・スコット監督、キャサリン・ウォーターストン・マイケル・ファスベンダー)無残な「プロメテウス」(2012)の失敗を超えれたか?ネタバレ有り
腐ってもリドリー・スコット
世界的人気ヒットシリーズの6作目の日本公開初日
これは仕事をサボっても見に行く価値がある。
野際陽子のシガーニーウィーバー吹き替えの緊張感が好きだったな。
3連休前の金曜日、午後0時スタートは1割入り
席は前から2席目だけど、スクリーンは近くなくて見やすい。
揺れる椅子はいいな。
楽しいな。
前作「プロメテウス」は、巨匠と呼ばれるに値する作品を作ってきたスコットが、満を持して撮りかかったスコット「エイリアン」の2作目。
芸術的な香りにこだわったのか、セリフの中で有名神話のメタファーというか、引用パクリだらけ。
そもそも乗組員が目的地を知らないバカバカしさから、随所に不明点ばかりでシナリオが破綻しているのは明らか。
SFXの完成度の高さは見事だけに、B級娯楽路線の一級品への期待が一気に崩壊・・・
アートとエログロの融合させた志の低さにガッカリ。
その失敗作から早5年。
しっかり反省し映画史に残る傑作の一作目の原点に戻って宇宙の恐怖を見せてくれるはずだ・・・・
前回見た「マッドマックス」の4DXは素晴らしかったので今回もプラス1000円の出費で彼に敬意を払う。
あらすじ)
2000人以上の入植者を乗せた宇宙船コヴェナント号は、遙か銀河系にある惑星を目指していた。その途上でクルーは人類が生存可能な惑星を発見する。そこは植生はあるが動物が確認できない。その星に謎の人物が出没。楽園と思われた星は危険な暗黒世界だった。一人、また一人と敵は侵入しては殺されていく・・・
タイトルバックがいつもながらセンスいいね。
「スターウォーズ」と180度違うけど、これぞSF映画の始まりだ。
第1作からこれは全作品で踏襲されている。
故ジュリー・ゴールドスミスの音楽も素晴らしい。
冒頭、新型アンドロイドとそれを作った技術者との間の
親子確認会話が何をいいたいのかさっぱりわからない。
嫌ーな予感がいきなりする。
この持って回った遠回しな表現とやたらシンプルなセット。
おいおい、いきなり「プロメテウス」的だぞ。
物語はいつもの様に、エイリアン惑星へ行くはめになって乗員ほぼ皆殺しということでこれはお約束でどうでもいい。
「エイリアン1」の前日譚が「プロメテウス」なのでシガーニー・ウィーバー的女子は出てこないかと思ったら、ヒロインのキャサリン・ウォーターストンが、夫を事故で亡くす愛情豊かな知的なリーダーシップを発揮していく。
宇宙船内部、外部のディティールは素晴らしい。
エイリアン惑星のセットはギーガーデザインだらけでキモ面白い。
ただしエイリアン対決はスピードと場面転換が速いが、それほど恐怖を感じない。
慣れたのもあるだろうが何か足らない。
問題1)兄弟アンドロイド(マイケル・ファスベンダー2役)が語り過ぎ。そのセリフに沿った映像で見せるものだからこの星の歴史がわかるのだが、ここが傑作「エイリアン」1,2にあった人間から見た世界観の邪魔をする。エンジニアとかの人種を、物語に入れたが為にツジツマ合わせが必要だろうが、この「驚愕の真実」は後半の逆転への布石となるのだがひねり過ぎだな。これで恐怖への意識が薄れる。
問題2)スコット病再発。過去の詩を朗読したりで教養をひけらかす。ワグナーの音楽をリクエストしたり、かつて栄えた王国の崩壊的な、どっかの詩やシェークスピア風な芸術の古典にでもしたいかのようで79歳になるこのおっさんは自身の強いコンプレックスの裏返しを映画で利用してるな。違うだろーーーー
スコットはもう昔のスコットではなかった。
50点
期待外れ大作を4DXで見て疲れたので友近で癒された。
この人は本物のピン芸人の最高峰だといつも思うな。
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