映画「彼女の人生は間違いじゃない」R15(瀧内公美、光石研、高良健吾、柄本時生、篠原篤、蓮佛美沙子 監督:廣木隆一)今こそこういう日本映画が本当に必要なんだと思う。
ふと今日は映画の日だと気が付き、名画座を調べると九州では本日公開の不思議なタイトルの映画が丁度いい時間で始まる。
しかし、気に食わない。
彼女の人生は間違いじゃない・・・主語+動詞+目的語
先入観を一切抱かせるな!
言いたいことは映画本編で言え、と。
どう感じるか、客の心にタイトルとはいえ入ってくるなと。
そんな事を思いながら、しかし中身の情報は全くなく平日に夕方約15人でスクリーンと対峙する。
あらすじ)
東日本大震災から5年後の福島県いわき市。みゆき(瀧内公美)は、父の修(光石研)と仮設住宅に二人で暮らし、市役所に勤めてる。週末になると彼女は「東京の英会話教室に通っている」と嘘をつき、デリヘルバイトのために高速バスに乗って渋谷に向かう・・
近年まれに見る日本映画の収穫だった。
被災地の声と声にならない苛立ち
それを支える役者というリアリズム演技の多様性
高速バスを巧みに使ったモードチェンジ
被災者もそうで無い人も
みんな生きていかないといけない。
額に汗してる人生スケッチが、翻って自分はどうなんだろう?
と、ここまで迫ってくる。
主人公は声高に主張はしない。
セリフで言ってしまうとそれだけの共感で終わってしまう。
映像で見せつける。
主人公役の瀧内公美は全く知らない。
どんな人なのか、過去作も多分見たことが無い。
しかしスクリーンで素晴らしい存在感。
あの日無理やり母と家を奪われた、被災地で地方公務員として仮説に住む20代女性の叫びが聞こえる。
ヌードがこんなに美しい女性を久しぶりに見た。
若手女優が脱ぐと「一皮剥けた」などと
つまらない評価法がいつもある。
R15で映倫はほんとにいいのか?という程のアダルトの色彩が強いが
この性=生が描かれると深い相克が見えてくる。
彼女なりにこれで唯一心のバランスを獲る術なのだろう、と。
そして父役は学校が同じだった光石研
最近の映画で父と言えば半分は光石が演じている感がある。
あの日以来、流され、半分死んでる世捨て人の小さな再生を見せてくれる。
柄本時生の口を開けたままの情けない表情はなかなか見れるものではない。
自身が被災者である地方公務員の矜持がありつつ、仕事へのいたたまれなさ、自分の不甲斐無さ、いろんなマイナス感情の塊りのキャラクターを深刻にならずに、飄々と演じ切る。
他に並ぶ者がいない、彼の独壇場だな。
都会から来たカメラマンの蓮佛美沙子
重いシーンの中で唯一のマドンナで海で解放感を醸し出す。
彼女をスクリーンで初めて見るが、力が全く入ってない。
サスペンスも、ホラーもない
恋もなければ、死もない
物語はあるようでない。
3・11の大きな死をみんな知っている前提で、残された者が
その場所で(被災地でも、東京でも、どこでも)考え、悩み、苦しみ
その時なりの答えを模索する。
観客はその模索を同時体験するだけ。
福島第一原発が陰の主役だ。
(税金投入は別にして)直接の被害なく電力を使う側として
この問題をどうするのか?突きつけられる。
タイトルの話に戻るとやはり蛇足だ。
作者の思いは本編で伝えればいい。
余計なことをするべきで無い。
その分のマイナスで
95点
今年見た(7月末時点)邦画、ドラマのベスト1
公開初日最速レビュー!映画「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」(トム・クルーズ、アナベル・ウォーリス、ソフィア・ブテラ)ド田舎シネコンをほぼ満席にするも、B級にさえなれない限りなく意味の無い大失敗作。
九州は暑い。
こういう日はアクションに限る。
評価できない作品があるものの、そこはトム・クルーズ印
毎年、出演作が途切れない人気はスターの所以。
この寂れたシネコンではシニア層も多くほぼ満席。
名前のせいか、CM量かは知らないが流石!
飛行機は墜ちるは、変な格好のミイラ女王はいるし
共演の金髪女優が美人でセクシーだし
エジプトだし、考古学の発掘ものだし
毎月のように来日するトムは
本当は世田谷辺りに住んでのでは?と親日家アピールを
決して忘れないサービス精神が好感だし
お、これは21世紀の「インディー・ジョーンズ」再来か?
と、正直期待値は高い。
あらすじ)
中東で、古代エジプトの文字が刻まれた石棺が発見される。その発掘に居合わせたアメリカ軍関係者のニック(トム・クルーズ)は、考古学者のジェニー(アナベル・ウォーリス)らと共に調査のために石棺をイギリスに運ぶ飛行機に乗り込む。だが、フライト中に思いも寄らぬアクシデントが起きて、ニックをはじめとする軍関係者を乗せたまま輸送機はロンドン郊外に墜落し、石棺の所在もわからなくなってしまう。
最大の失敗は脚本の構成。
掴みは、トム主演の大作にしては実に下手くそ。
先に古代エジプトの説明を無理やりしてしまうので実にわかりにくい。
「インディ」の第1作が格好のお手本なのに、見てないんだろうか?
登場人物のキャラクター、所属する組織でのポジション、対立する者、謎とゴール
これらが最初の20〜30分で子供でもわからないといけない。
要約すると話はシンプル
エジプトの女王になれない女が悪魔と手を結び
父と弟を殺し、生きたままミイラになった。
トムがミイラを見つけて(故に女王に選ばれる)生き返った女王はゾンビどもと街を破壊。よくわからない謎の組織とパートナーで退治する。
天才スピルバーグならばもっと楽しい、わかりやすい娯楽作にしたであろうが
女王はエクソシストの出来損ないの様な格好でワーワーわめいて暴れるだけのB級にもなれないクズアクション映画になり下がった。
細切れの特殊映像をただ並べただけでトムと女王が右往左往。
後半1時間で帰ろうと何度も思った。
このバカバカしさ。
映画館は満員で楽しんでる人がいるだろうから
退出で少しでも気分は壊したくないので我慢した。
どうしたらこういうバカ映画ができるのか?
緩急のない、美男美女がいるのにロマンスもない
物語の順番が間違った、キャラクターを描かない
これではトムに共感できる訳がないだろうが。
ゴールが何なのかさえわからない。
女王は何をしたいのか?
改造人間になったトムは何をしたいのか?
組織は何が目的なのか?
こんな超出来損ないを2017年、ハリウッドが何故制作するのか?
脚本の時点で失敗100%はわかりそうなものなのだが。
シナリオドクター100人が100人ダメ出しするくらいの対立がない。
時間制限のサスペンスもない。
人類を救う大義もない。
これが「トム・クルーズ主演」のデメリットだろう。
来年辺り、またしらっと 別映画で主演して
笑顔で来日してくる辺りの根性は好きだけど。
0点
本当に金返してください。
時間返して欲しいよ。
映画「ライフ」のB級SFの快作!レベッカ・ファーガソン、ジェイク・ギレンホール、真田広之 監督:ダニエル・エスピノーサ リドリー・スコットの名作「エイリアン」スピンオフと思いきや、飛行士の使命感と人間性に焦点をあてた大ドンデン返しがお見事。
真夏日が続く暑い夜はホラーに限る。
いつものど田舎シネコンに向かうと、夏休み前の3連休の初日
おそらくジブリ出身監督のアニメ目当てであろう
チビッ子とファミリーでごった返す中一人ホラースクリーンに向かう快感。
あらすじ)
火星探査機を回収する任務を受けた国際宇宙ステーション(ISS)チームは6人。
探査機が持ち帰ったカプセルには火星から採取した土壌サンプルの中に未知の細胞があることを発見する。
生物学者のヒュー博士は細胞を冬眠から復活させることに成功
人類初の「地球外生命体」を発見に世界が興奮し「カルバン」と名付けられた。
ある日、実験室から気体が漏れる事故が発生、急激な空気成分の変化で再び冬眠に入ってしまう。
汚名を挽回しようとヒューは電気ショックを加えた瞬間「カルバン」は凶暴化、ヒューに襲い掛かる・・・
船長のレベッカ・ファーガソンはトム・クルーズの「何とかポッシブル」に出ているようだが主演作は初めて見る。
知的な雰囲気とリーダーシップ発揮できそうな力強い発言力でチームの信頼を集める。
遂に不倫記者会見をした渡辺謙と並んで
「ラストサムライ」の一人、本物の侍の趣きの真田が実に人間味ある
寡黙で知性的、落ち着いたエンジニアを演じている。
これが日本人として嬉しい。
さすがアクションスターのDNAで誰よりも船内を素早く移動する。
ワイヤーワークで皆んなに教えたらしい。
そしてハリウッドに生きる曲者NO1のジェイク・ギレンホール
初めて見たデヴィッド・フィンチャーの一級サスペンス映画「ゾデアック」のマンガ家、映画「プリズナーズ」の変わった刑事・・・など何かに取り憑かれた様な市井の市民を演じさせたら右に出る者が無い。
地球に絶望するひねくれ者の宇宙飛行士役は、何かやらかす匂いがプンプンする。
これらキャスティングが抜群。
冒頭の探査機を回収シーンからサスペンスの盛り上げがうまいな。
宇宙船SF映画の最近のリアル感は凄いね。
(この為に、エンドタイトルで数百人のCG関係の名簿を長々と見せられるけれど)
信頼しきった6人に、最初は歓迎されていた生物が一人、また一人と人間を襲い食べていく。
どうして知性を持って宇宙船内を高速で動けるのか?
どうして宇宙空間で生きていけるのか?
疑問を持つ時間を与えないくらいのジェットコースターホラーでラストシーンの「猿の惑星」級のエンドに持っていく。
これこれ。
このSFホラーB級大作が真夏の夜にぴったりだよ。
ありがとう。
小難しいリドリー・スコットの「プロメテウス」とかより、よっぽど潔くスッキリして、「映画は見世物」という50年代SF映画創世記に戻ったような楽しさに包まれる。
ジェイク・ギレンホールが全部持っていく。
この夏最高の1本だ。
90点
松居一代SNS劇場★脚本家大宮エリーや宮根誠司ら巻き込む。船越英一郎の個人情報と不倫暴露。YouTubeに続きTwitterで攻撃開始!精神疾患の妄想か?ブログのデスノートとは?息子は無事か?レベル石原真理子に近ずくか?
続々アップされる動画で、第三者の名前を(おそらく勝手に)出して巻き込んでいく手法は酷いな。
SNSを駆使した松居一代劇場が始まっている。
ワイドショーが取り上げるので必然的に一方的な愛憎劇を見せられる。
しかも無料ときたもんだ。
主演、脚本、撮影、監督=松居一代
彼女のSNSを整理する。
旧ブログ(2016年で終了するも公開中)
アメブロのブログ(ここが主戦場と思われる)
ブログを見る限り神様は現れても、宇宙との会話は無いので
80年代美少女界に現れた石原真理子程は壊れてはいないようだ。
今日(7月4日)からスタートしたYouTube動画
離婚調停中らしいのでこの動画が裁判所の心象と
今後の彼女の芸能界でのポジションにとても不利に働くと思うが
この異常で、異様で、異次元の松居の一人芝居は一見に値する。
第1弾 週刊文春遍
7月4日 公式ツイッターを開設
松居一代 (@kazuyo_official) on Twitter
夫の船越英一郎は2時間ドラマの帝王と言われ
NHK初の芸能ネタなしのワイドショーMCを月曜から金曜まで務める。
おそらく午後2時は民放で松居
NHKで船越の夫婦独占間違いなし。
松居さんが何者かは書籍を見て初めて知った。
開運屋? お掃除の人? 凄腕のディーラー?
彼女は私が好きだった映画に出ていたことが判明。
山崎努の愛人として身体を売る役
無料のSNS使って夫婦間の一方通行の情報拡散も
国民には何の関係も無いことだけど
問題はこれが
ドキュメンタリーなのか? 妄想なのか?さっぱりわからない。
わからないが、この人が確信犯であろうことはわかる。
決めたことはやる。
普通の人がやらないことでも自分の信念でやる。
法は関係ない、と。
アメリカ映画「危険な情事」のグレン・クローズの匂いがする。
誰かを傷つけないことには決して収まらない
繰り返し繰り返し放送されると見ている心情も変わってくる人が出てくる。
変な人がそうでなくなったり、過激な人が当たり前に思えたり。
現在でもニコ生のライブ放送している人たちが
主に10代20代でごく少数いるにはいるが
今後、常識ある30〜60代くらいで
SNS使って夫婦間、親子間、パートナー間のトラブルを
どんどん発信する風潮が現れるだろう。
エッジの効いた人は批判されやすいが
有名人がこれやると一部には支持しカリスマ、教祖になりうるので怖い。
主張は賛成しないが、手法は頂くと。
松居はこの騒動を利用して何かを狙っていると考えた方が自然だ。
そうでない(別の目的がない)としたら
例え法的に決着しても
誰にでもある鬱期に入って突然怒りがフラッシュバック
許せなくなって・・
元夫か、子供か、文春関係者か、全く関係の無い第三者か・・・自分自身か
動画の瞳の奥はそういう黒だった。
先の読めないドラマは数ある中で(ドラマなら殺人も爆死もありだが)
元家族の着地点が2時間ドラマの悲劇にならないことを祈るばかりだ。
映画「22年目の告白~私が殺人犯です」藤原竜也、伊藤英明、夏帆、野村周平、石橋杏奈、平田満、岩松了 監督:入江悠
6回見ると1回サービスという東宝の囲い込み作戦に初めて乗ってみた。
どうも藤原竜也という人がつかみどころがなくて共感しにくいタイプなのだが他に見るラインナップではなかった。
九州の海辺のショッピングセンター併設のシネコン平日夜9時
20人くらいかな。
あらすじ)
阪神大震災、地下鉄サリン事件…混沌とした時代に起きた5件の連続殺人事件。被害者に近しい者に殺人の瞬間を見せつけ、目撃者をあえて殺さずに犯行をメディアに証言させる…そのルールで行われた残忍な犯行は、世間の注目を浴びた。事件を担当する刑事の牧村は、犯人を追い詰めるものの、狡猾な犯人の罠によって敬愛する上司が殺されてしまう。そして犯人は姿をくらまし、事件は未解決のまま時効を迎えてしまうのだった。
22年後のある日。一冊の本が日本中を震撼させる。タイトルは「私が殺人犯です」。それは、あの事件の犯人と名乗る男が書き綴った殺人手記。出版記念会見に現れたのは、曾根崎と名乗る妖艶な男だった。過熱するマスコミ報道、SNSにより時の人になっていく殺人犯。
いきなり1995年、阪神大震災のニュース映像からスタート。時代の変遷と共にSNSの文字処理が・・・こういう処理が最近は洋の東西問わず多い。わかりやすいんだろうけど字を追っていくのがちとつらい。”文字を大きくしろ”と言いたい。
伊藤英明が中年のワイルド感がいい味になってきた。
上司を殺された一匹狼でいつもいらだっている。
ジャニーズとかエグザイル系の若い俳優らが大芝居するが如何せん存在感がない。
ゼロ。見ているとこっちの間が持たない。
伊藤は体脂肪を適度につけることとセリフをしゃべり過ぎないことで
「48時間」のニック・ノルティに似てきた。
もっと黒沢映画の三船敏郎みたいなギラギラして欲しいね。
それに比べて藤原竜也がなんか変だ。
22年前に5人殺した殺人者に1ミリも見えない。
彼に悪意はないが、永遠の子供顔がね。
ミスキャストだと思う。
大好きな夏帆が父を殺された遺族として野放しの犯人へのやりきれなさを表現。
石橋杏奈が絞殺されるリアル感があり過ぎてうまいな。
平田満が伊藤の教育係(黒沢映画の志村的な)で、岩松と共に脇を固めて伊藤と藤原を助けるが、藤原が一人とっても違う感じに終始する。
物語は刑事、ミスマッチ藤原、メディアに利用したいニュースキャスターと新たな動画投稿者との4つ巴のゲームがあって、生番組内で暴露の山があって・・・
伊藤には共感するが藤原にはない。
せめてハンニバル・レクターの知性とかセックスアピールが欲しいが・・ない。
絞殺シーンが随所に沢山あってこれが結構後にひくな。
こういうのは金払ってまで見たくない。
随所のカメラとその撮った映像が陰の主役で、時の経過のタイムラプス処理が良かった。デヴィッド・フィンチャーのゾディアック Zodiac (2007年)と双璧かもね。
主役がミスキャストでどうするよ。
30点
中島史恵(なかじまふみえ)が49歳グラビア写真集「NOW and ALL」、DVD「49」で美熟女界NO1ボディを見せびらかせている
シェイプアップガールズ(正式にはUP)をご存じだろうか?
女性4人で歌って踊れて写真集やイベント、Vシネとか所属するオスカーの節操のないブッキングで何でもやっていた90年代を代表するグラビア界のハイエナ(例えは良くないが)だ。
4人の中でもっとも幅広く活躍するのが中島
生年月日 1968年6月14日
身長 170 cm 88 - 60 - 89 股下 83 cm
既婚で子供はいない。
日本人離れしたスタイルの美しさが
他の追随を許さない。
顔は大和撫子なのでその和洋折衷さが素晴らしい。
若い(33歳)時から不思議な色気があった。
数多くの写真集を出しているが、今月49歳の美肌を見せてくれる。
写真集「NOW and ALL」
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また来月にはDVD動画の「49」を発売する。
中島史恵/49ヨンキュー (ハート) ~natural~ [DVD]
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女優、YOGA講師、エアロビ講師、地方テレビのMC、旅・温泉リポーター、服プロデユース、スポーツ運営会社社長などなど、オスカーがブッキングするどんなプロジェクトにも笑顔で立ち向かう企業の多角化戦略最強のビジネスタレントだ。
今回は10年ぶりにグラビアでハワイでさらに磨きのかかった美ボディを見せつける。
どうしたらこんな姿になれるのか?
来年50だよ。
もしかしたら更年期障害でもおかしくない。
それがビキニで腰くびれ・・・
彼女こそ美熟女界がもしあれば文句なく女王だ。
70歳になるまで毎年、写真集を出して欲しい。
年齢に対抗するCM、記事、宣伝ばかりで閉口する。
歳相応でいいではないか?
彼女はタレントで体が資本なので金をかけているのだろうが
メディアで拝見する分では実にナチュラルで朗らかな女性だ。
日本女性が手の届くロールモデルだ。
AV女優以外の初めての50オーバー初のグラビア熟女になれる。
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映画「昼顔」(上戸彩・斎藤工・伊藤歩 監督:西谷弘)不倫映画のくせに元妻感無さ過ぎで、せめてドヌーブの脱ぎっぷりもなく、何ら見せ場の無い凡庸さにあ然。
この映画の予告編が海辺の夏のシーンが良かったので
上戸彩に、嫌な予感しつつも日曜の夜8時
九州のど田舎映画館に出かける。
客は8人。実に見やすい。
3年前のTVドラマ「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」は面白かった。
11話の尺が2組の夫婦4人の日常を描きだしていた。
映画はその続編となり、監督もフジ社員監督の西谷だ。
ということは、映画「真夏の方程式」だし、まさか凡庸ではないだろう。
あらすじ)
かつて、お互い既婚者でありながらも愛し合った、笹本紗和(上戸彩)と北野裕一郎(斉藤工)
3年後、離婚して1人になった紗和は、杉崎尚人(平山浩行)が経営する店でアルバイトしながら、海辺の町で質素な生活をしていた。
そんな中、北野は大学の非常勤講師として働いていたのが、ある街で「講演」をすることに。 そして紗和との禁断の再会が始まる。
逢瀬を重ねるようになっていくが北野の嫁(伊藤歩)に見つかり・・・
まず特筆すべきは上戸彩の元妻感の無さだ。
ドラマでの脇との絡みで感じなかったか、今回は一人芝居も多く、生活感、やさぐれ感など女の影をそこはことなく見せないといけない。が、見事にない。
修羅場をくぐったものが持つ重さが見えない。
せっかくの見事な乳房を武器に使うこともなく、映画ファンをなめているとしか思えない。
セクシーじゃないから大人の女と感じられない。
これが決定的に正しくない。
一方の斎藤は理科系の世事に疎い、感情を抑えた、オタク気質を普通に演じている。
伊藤歩もドラマ同様、憎まれ脇役としていい演技だった。
この2人と絡む時には、上戸はよりましになるが
一人芝居が学芸会で、見ているとつらい。
スクリーンの主役が魅力がないんだから、共感はない。
50年前にフランスの名花カトリーヌ・ドヌーブは人妻感満開だった。
監督は映画史にその名を残すシュールリアリストで映画青年なら知らないといけないルイス=ブニュエル。
上戸はTVよりもコードが緩い(R15指定とかできるのに)
映画だからこそ、いい御嬢さんキャラを脱ぎ捨て本物の女優に脱皮できたものを。
Belle de jour - Bella de día - Luis Buñuel (1967) - trailer - razones para verla
所属プロダクションのオスカーにとっては例年、CM女王の上戸の急激な路線変更はドラマが好評だったとはいえ、米倉涼子と唯一無二の2トップであれば、そこはスポンサー離れを恐れ、脚本家井上とフジとの了解事項であるとの推測は業界にいなくとも察しがつく。
上戸は一流のCMタレントで、女優ではないのだ。
周囲がさせないのだろう。
演出上の出来損ないぶりは上戸以上にひどい。
随所に登場人物に主観が余りにストレートで学生映画を見せられているような気がする。BGMのつけ方が雑で、シーンの邪魔ばかりする。
クライマックスがひどかった。
信号機をホタルの光に重ね、甘い思い出から線路上で勝手に倒れほふく前進
やってくる通過列車とのサスペンスで何を描きたいのか?
鉄道会社に恨みでもあるのかな?
全く意味不明
満点の星空を使った悲劇のヒロインもどき一人学芸会はもはや失笑しかない。
「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」
喜劇王チャップリンの名言だけど
この映画は、悲劇でも喜劇でもなく失笑劇という新たなステージに
客を置き去りにする。
意図したのならまだ許せる。
結果のこれは犯罪だ。
さらに謎のラスト
ホタル探しの子供に婚約指輪を発見させて何を言いたいのか?
脚本家と監督の2人でやりたい放題に付き合わされる観客の不幸
シン・ゴジラ制作した市川南がいてこうなるとはね。
東宝は大ヒット連発でブッチギリNO1で浮かれてると
いつか痛い目に合うな。
官能も描けず、社会派でもなく、主人公に共感もなく
ドラマのつまらない続編を金払って見せられる
観客にとっては「真夏のバカ方程式」だ。
「昼顔」などと50年前の名画を名乗るなら
せめてスクリーンでリメークするのならば
(有名とか無名でなく)ドヌーブ級の一流の俳優、脚本家、演出家とやらないと
失笑されて(客にバカにされる)誰もが不幸になる。
日本映画の悪しき典型のような
10点(共演者に罪はないので)
前回告知した映画「美しい星」はいつの間にか終わってしまいました。
田舎の映画館も回転が速いです。スイマセン。