批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー宇多丸氏、たまむすび町山智浩氏、シネマストリップ高橋ヨシキ氏を見習って公開初日最速レビューを心掛け評価は点数制。地方在住フォトグラファーがど田舎のシネコンでネタバレあり&あらすじ&見たまま感想ブログ

映画「モリーズ・ゲーム」ジェシカ・チャステイン主演 ポーカー賭博の若き経営者の今風イケイケ成功譚と思いきや、奇妙なディスカッションを見せられて窒息しそう。

大好きなジェシカ・チャステイン

彼女の知的でミステリアスな匂いがたまらなくいい。

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「ユダヤ人を救った動物園 〜アントニーナが愛した命」

「女神の見えざる手」と連続見逃したので

今回は何とか終映迄に間にあった。

最近は回転早すぎて困るな。

スーパーイオンだし、映画の日でみんな安いし、金曜だし・・30人はいるだろうと思いきや・・・5人。男は私だけ。

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冒頭のモーグルの試合のスピード感がたまらなくいいね。

競技のポイント、戦略に加えて、略歴、父との関係、生き方などを自らの言葉で語る。

1秒に満たないカットをどんどん入れてくる。

40過ぎのアラフォーだけどオリンピック級のアスリート姿が凛々しい。

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「ソーシャル・ネットワーク」よりはるかにリズムがあって掴みは満点。

しかし、引退してからのサクセスストーリーがわかりにくい。

人の出入りはそんなぬ多くないが、セリフ量が「シン・ゴジラ」に匹敵するが、カードゲームの素養がないので言ってることが腑に落ちない。

落ちない中で、次のセリフでまたわからなくなる。悪循環。

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そこにFBI逮捕で裁判が進行するので弁護士との丁々発止がある。

このやりとりがまた言葉遊びを始めてしまう。

どいつもこいつもよくしゃべる。

ついていけなくなって久しぶりに寝てしまった。

人がいないと、熟睡もしやすい。

ロシアンマフィアに殴られるところで起きた。

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身も心もボロボロになったあたりで父とスケートリンクで再会する。

ここでお互いの心情を吐露する。

頭がいいのに、賭博場経営というリスキーで危険な生き方をする娘の核心に迫る。

どっかで見たぞ。

 

「ある愛の詩」か?「普通の人々」か?

ここから裁判のクライマックスまでがさらに、

登場人物おしゃべりMAXで、見る気が失せる。

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縦軸に逮捕から裁判、横軸に彼女の生き方、父との和解がスパイスなんだろうけども

ディスカッションが多すぎて密室劇だな。

実に息苦しい。

大都会の欲望まみれのギャンブル依存症ホワイトカラーの生態を描く為に、脚本は超リアルなんだけどね。ただそれだけ。

 

映画を見にきたのに、演劇中継見せられた様な違和感。

みんなキャラ作ってはいるが「セリフ仕事」で薄っぺらに見えるんだな。

なんだかな~

 

30点