批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー・宇多丸氏やたまむすび・町山智浩氏のブログを見習って公開初日最速レビューを心掛け、評価は点数制。みうらじゅんとカンパニー松尾をリスペクトするフォトグラファーがお届けします。

映画「ライフ」のB級SFの快作!レベッカ・ファーガソン、ジェイク・ギレンホール、真田広之 監督:ダニエル・エスピノーサ リドリー・スコットの名作「エイリアン」スピンオフと思いきや、飛行士の使命感と人間性に焦点をあてた大ドンデン返しがお見事。

真夏日が続く暑い夜はホラーに限る。
いつものど田舎シネコンに向かうと、夏休み前の3連休の初日

おそらくジブリ出身監督のアニメ目当てであろう

チビッ子とファミリーでごった返す中一人ホラースクリーンに向かう快感。

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あらすじ)

火星探査機を回収する任務を受けた国際宇宙ステーション(ISS)チームは6人。

探査機が持ち帰ったカプセルには火星から採取した土壌サンプルの中に未知の細胞があることを発見する。

生物学者のヒュー博士は細胞を冬眠から復活させることに成功

人類初の「地球外生命体」を発見に世界が興奮し「カルバン」と名付けられた。

 ある日、実験室から気体が漏れる事故が発生、急激な空気成分の変化で再び冬眠に入ってしまう。

汚名を挽回しようとヒューは電気ショックを加えた瞬間「カルバン」は凶暴化、ヒューに襲い掛かる・・・

 

船長のレベッカ・ファーガソンはトム・クルーズの「何とかポッシブル」に出ているようだが主演作は初めて見る。

知的な雰囲気とリーダーシップ発揮できそうな力強い発言力でチームの信頼を集める。

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遂に不倫記者会見をした渡辺謙と並んで

「ラストサムライ」の一人、本物の侍の趣きの真田が実に人間味ある

寡黙で知性的、落ち着いたエンジニアを演じている。

これが日本人として嬉しい。

さすがアクションスターのDNAで誰よりも船内を素早く移動する。

ワイヤーワークで皆んなに教えたらしい。

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そしてハリウッドに生きる曲者NO1のジェイク・ギレンホール

初めて見たデヴィッド・フィンチャーの一級サスペンス映画「ゾデアック」のマンガ家、映画「プリズナーズ」の変わった刑事・・・など何かに取り憑かれた様な市井の市民を演じさせたら右に出る者が無い。

 

地球に絶望するひねくれ者の宇宙飛行士役は、何かやらかす匂いがプンプンする。

これらキャスティングが抜群。

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冒頭の探査機を回収シーンからサスペンスの盛り上げがうまいな。

宇宙船SF映画の最近のリアル感は凄いね。

(この為に、エンドタイトルで数百人のCG関係の名簿を長々と見せられるけれど)

信頼しきった6人に、最初は歓迎されていた生物が一人、また一人と人間を襲い食べていく。

どうして知性を持って宇宙船内を高速で動けるのか?
どうして宇宙空間で生きていけるのか?

疑問を持つ時間を与えないくらいのジェットコースターホラーでラストシーンの「猿の惑星」級のエンドに持っていく。

これこれ。
このSFホラーB級大作が真夏の夜にぴったりだよ。

ありがとう。


小難しいリドリー・スコットの「プロメテウス」とかより、よっぽど潔くスッキリして、「映画は見世物」という50年代SF映画創世記に戻ったような楽しさに包まれる。

 

ジェイク・ギレンホールが全部持っていく。

この夏最高の1本だ。

 

90点