「K2 ~初登頂の真実~」
来年の「山の日」に向けて
登山人口がおそらく史上最高になるだろう。
2014年は山岳映画が目白押しで
6月に失敗作「春を背負って」と「K2」
来月はエベレスト初登頂を描いた3Dがある。
映画はエベレスト初登頂の翌年1954年に
2度の敗戦で沈むイタリアが、国の威信をかけて挑み
2名を山頂に立たせるまでの実話を描く。
前半は
国中から登山家が名乗りを上げ選抜されるまでの競争と
女性との出会いと恋が描かれる。
50年代のイタリアの恋愛事情が
何故か懐かしい。
ハリウッド発のバカ映画ばっかり見てると
ヨーロッパの数十年前の恋愛物がロマンチックでいい。
後半のK2アタックパートでは
本命のアルピストが何故登頂班にならなかったのか
その封印された真実を60年後に明かされる。
男同士の友情
現地の少年との交流
去っていく女
栄光を物にするための謀略
謀略を知っても沈黙する友への裏切り
登頂の栄光を傷ものにしないために沈黙する悔しさ
8000Mの雪と氷と岩の世界で
栄光の下、それぞれの思惑が交差する人間ドラマ。
70点
無性に沢木耕太郎が読みたくなった。
日本人登山家夫婦の野心が冷徹に描かれる。