批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー宇多丸氏、たまむすび町山智浩氏、シネマストリップ高橋ヨシキ氏を見習って公開初日最速レビューを心掛け評価は点数制。地方在住フォトグラファーがど田舎のシネコンでネタバレあり&あらすじ&見たまま感想ブログ

映画「ボヘミアン・ラプソディ」Queenのフレディ・マーキュリー演じるラミ・マレックの快演と70年代の雰囲気、巨大コンサート会場での一体感。ロック映画史とLGBT映画史に残る名作で、衆議院議員・杉田水脈に毎年見ることを義務づけたい

70年代を青春だった少年の多くが一度は洋楽のシャワーを浴びたであろうQueen

福岡にも来たもんね。


2011年6月29日放送 NHK「SONGS クイーン」

ボーカルのフレディ・マーキュリー物語が映画になったので見たかったが、試写会があったので近所のスーパーマーケットシネコンに行った。
中高年カップルが多い感じでファンだった人なんだろう。私もビートルズナンバーに次いで知った曲が多い。(他はイーグルス、S&G、ビリー・ジョエルetc)

これは愉しみだ。


映画『ボヘミアン・ラプソディ』最新予告編が世界同時解禁!

学生バンドにボーカルの脱退に伴ってフレディが加入する1970年からスタート。

冒頭はフィルムで撮ってるような70年代らしさがプンプンする。

髪型、ファッション、サイケ感など。しかし一貫してフレディ・マーキュリー物語だ。彼の家族との関係、性の嗜好・セクシャリティ、仲間との絆が描かれる。

主演のラミ・マレック(全く知らなかった)が素晴らしい。

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労働者階級出身のロン毛の美大生が、堂々とした世界一のパフォーマーとなりゲイになりきる。雰囲気、仕草、話し方の表層から、自信、不安、恐れ、喜び・・心象風景まで見事だった。

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音楽がベスト盤聞いてる様で体が自然に動く。

これこれ。

ロック映画でも動かない作品も結構多い。

ビートルズの「レット・イット・ビー」

スコセッシの「ラスト・ワルツ」

プリンスの「パープルレイン」

名作と言われてもスターが出ればスクリーンで何でもスイングする訳じゃない。

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でも、この映画は音作りが見えて実に楽しい。

ビートルズピンク・フロイドら英国のロックアーティストがスタジオに籠って作った音の秘密の一端に触れられる。

一度は別れた仲間と、「ライブエイド」コンサートで演奏するシーン。

ここは前の席で出来れば4DX、IMAXで見た方がいい。

臨場感が半端ない。

伝説のチャンピオン「We Are The Champions

で涙出そうになった。

「we'll keep on fighting 'til the end」

そうか、ゲイ=少数派であるフレディが、同じ少数派(ゲイに限らず)に語りかけたメッセージなんだと。

40年たってそ歌詞の真意がわかってくるのも

アー俺も歳とったんだな、とシミジミ。

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ふと、自民党衆議院議員杉田水脈が思い浮かんだ。

新潮45上の差別寄稿以降、沈黙することで騒動を問題提起にもしない(当然決着もつかない)態度だ。

総理は若い(杉田は51歳)と言って庇う。

党は、公然と性の嗜好で差別する者を許し、発言させない。

中央官庁は厚生労働省以外は障害者雇用の虚偽を長年やって、官僚は誰も逮捕もされず辞任もしない。

オリンピック・パラリンピックを2年後には開くというのに・・・

なんなんだろう、この国の為政者は。

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子供のいない生産性のない私など少数派には是非見て欲しい。

理不尽なことには声をあげて戦おう、と。

胸は張ってろ、と。

 

そんな気にさせる

ドストライク直球勝負で迫る。

 

100点

 


We are the champions/ Queen

 

フレディ・マーキュリーが亡くなったからこそ、ボーカルがファンに引き継がれこの曲は「民衆の詩」の様なオーラをまとってきた。

 


LONDON, ENGLAND Green Day Crowd Singing Bohemian Rhapsody - Hyde Park July 1st, 2017