批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー宇多丸氏、たまむすび町山智浩氏、シネマストリップ高橋ヨシキ氏を見習って公開初日最速レビューを心掛け評価は点数制。地方在住フォトグラファーがど田舎のシネコンでネタバレあり&あらすじ&見たまま感想ブログ

映画「グリーンブック」60年代、アメリカ南部、人種差別、ロードムービー 好きな要素全部入りで堪能した。

前情報からすると、60年代、アメリカ南部、人種差別、ロードムービーetc 70~80年代に青春を味わった者としては過去の名作がどうしたって蘇る。 「イージーライダー」「ハリーとトント」 「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「パリ・テキサス」 「ミ…

映画「バーニング」ユ・アイン、チョン・ジョンソ主演 イ・チャンドン監督が村上春樹をどう映画化したのか気になったが・・・

いい歳して村上春樹のファンと言いたくないが「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」は素晴らしかった。村上は殺しのないミステリーを書けばいいのに。 「1Q84」は理解不能、「騎士団長殺し」に至っては・・・とんでも本の括り。 でも次作を気に…

映画「蜘蛛の巣を払う女」クレア・フォイ主演 北欧ミステリー「ミレニアム」の第2弾はご都合主義の極みで女トム・クルーズ大活躍でゴールを間違えた「ドラゴン・タトゥーの女」シリーズ唯一の失敗作。

今年最初の3連休の最後に、新年最初の映画館開きとなった。 公開前になるとやたら主演者がバラエティに出まくる邦画は見たくない。 「バナナ」がどうしたとか、10代のラブコメ、アニメが多くて困った。 唯一「蜘蛛の巣を払う女」しかなかった。 近所の巨…

第3回 批評サムライ 映画大賞2018発表

謹賀新年 このブログもなんだかんだ-足かけ4年になります。昨年はここ最近一番映画見てない年でした。 見たことも忘れつつある50代、情けない。 対象) 2018年に見た映画(邦画・洋画)、TVドラマ、アダルト etc 新作も旧作も、初見も再見でも。劇…

映画「来る」説明抜き、インサート過剰の中島哲也風だけど、脇の演技合戦(黒木華、小松菜奈、青木崇高)が素晴らしい。大友「童夢」風のアパートサイキック戦争より東映女囚サソリの梶芽衣子ライクな松たか子の怪演が楽しめる。

「告白」「渇き。」と中島節がクセになってるので4年ぶりの新作は楽しみにしていた。 突如現れるイマージュを躊躇なく挿入するリスクを取ってでも世界を作ろうとする姿勢が、3K(北野、是枝、黒沢)にはない、必要ない小細工と見る向きもあるだろうが、一…

映画「ヘレディタリー/継承」トニ・コレットの絶叫顔、森の中の一軒家、首ハネ、怪奇現象、得体の知れない町の人々、悪魔崇拝・・・オカルト全部入りジェットコースターの抜群の後味の悪さ。監督アリ・アスターの生真面目な演出は20世紀最高のホラー映画「エクソシスト」のウィリアム・フリードキンに通じる。

最近は九州のど田舎でも結構シネコンが増えてきて、最も見たかった映画が最も近くのスーパー系で始まっていたりするから侮れない。 auマンデーを利用して夕方5時スタートで観客は私1人(10分後には熟女2人が参加して3人で鑑賞となった)ホラーは知らな…

我らがクリント・イーストウッド(88)の新作「THE MULE」(運び屋)が公開される幸せと、トランプ統治のアメリカへの異議申し立てへの期待。

娯楽映画の最高齢記録を更新し続ける天才映画俳優兼監督のクリント・イーストウッドの新作トレーラーがYouTubeにアップされている。 映画『MULE』US予告 2019年公開 主演はおろか、出演もしないと依然インタビューで語っていたと記憶したが10年ぶりにスク…

映画「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリンで描くメキシコ国境麻薬戦争の情け容赦ない人間模様と無常感の傑作。デニトロ祭!

パート2を待ったことがない最近のアメリカ映画で 本当に待ってました。 いつものド田舎シネコンのいつもの席(後方、右斜め)から コーヒーとポテトでわずか数人の客と公開初日を向かい合う喜びと言ったらない。 とにかく前作「ボーダーライン」(2015…

映画「運命は踊る」監督サミュエル・マオズマジックが国境警備の緊張と弛緩を照射する。

チケットを頂いたので平日の15時、福岡唯一の名画座に出向くと、シニア世代がポツんといっぱい。 イスラエル映画を見たことがない。 ドラマの一部で描かれたのがスピルバーグの「ミュンヘン」でオリンピック殺人事件のアラブテロリストを各地で殺していく…

映画「億男」大友啓史監督 佐藤健 高橋一生 何だこの表層主義は?川村元気原作のつまらなさを補えるのは「何者」の三浦大輔しかいなかったのにね。

最近のエンタメ界隈は出版社がいい書評のみをネットでコントロールしている気配が濃厚で当てにはならない。その証左の代表が数年前に川村元気の原作を書評の高評価から読んで見て、近年稀に見るつまらなさに驚いた。 たった一言で表せる「薄っぺらい」 だけ…

映画「ボヘミアン・ラプソディ」Queenのフレディ・マーキュリー演じるラミ・マレックの快演と70年代の雰囲気、巨大コンサート会場での一体感。ロック映画史とLGBT映画史に残る名作で、衆議院議員・杉田水脈に毎年見ることを義務づけたい

70年代を青春だった少年の多くが一度は洋楽のシャワーを浴びたであろうQueen 福岡にも来たもんね。 2011年6月29日放送 NHK「SONGS クイーン」 ボーカルのフレディ・マーキュリー物語が映画になったので見たかったが、試写会があったので近所のスーパーマー…

沢田研二、コンサート当日キャンセル事件の考察。または、沢田は何故芸能人ジュリーを止めて、中学理科教師城戸誠(主演映画「太陽を盗んだ男」監督:長谷川和彦)になったのか?

突然、摩訶不思議なニュースが飛び込んだ。 歌手・沢田研二(70)が17日、さいたまスーパーアリーナで午後5時から予定していた公演「沢田研二 70YEARS LIVE『OLD GUYS ROCK』」が急きょ中止となった。同所の管理会社が認めた。 …

映画「MEG メグ ザ・モンスター」ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン主演 中国資本の、中国ヒロインによる、中国ビーチ物語。違和感ありまくるB級大作な新型不快感。

九州は台風の通り道でスカッとしないのでB級を探したら「鮫物」の予告編が良かったので。 youtubeやamazonプライムで定番でほとんど見てるけど感動ゼロ。若いビキニの子が大騒ぎして食われて退治されるだけだし。 でも邦画じゃ物足りなし、たまにはね。 近…

映画「カメラを止めるな」2回目 セリフと動線と伏線回収が見事だと改めて感心。ただ女子と行ったら気になってしまい「映画は一人で行くもんだ」と。

九州・福岡もやっと夜寒くなって外に出やすくなった。 カメトメ現象も落ち着いて、2ヶ月前の福岡で1館だけの一般公開初日の熱狂とはうって変わり、複数館公開になって近所のイオン併設シネコンに行く。 2回見るのは確か、スピルバーグ「E・T」、ブライア…

映画「ザ・プレデター」全米初登場1位もシュワルツェネッガー第1作にあったワクワク感のないご都合主義の宇宙人退治バトルに居眠りしかなかった。オリヴィア・マンが救い。映画は脚本が全てだなーとつくずく思う。

第1作は素晴らしかった。 南米のジャングルに送られるCIAが絡んだ秘密作戦に絡む「何者」、透明で見えない相手は撃っても撃っても死なない宇宙人シーンの斬新さ。監督ジョン・マクティアナンの演出力を見せつけられた。 テレビや動画で何回も見てしまう…

映画「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」世界NO1の38年前の死闘が鮮明に蘇る。かつてテニス少年だった青春時代が思いだされ全英オープン決勝戦の怖さがわかる。

何でいま1980年のボルグ vs マッケンローなのか? 13歳で中学テニス部に入った私は当然ウィンブルドンの中継はNHKで見ていた。 (当時WOWOWとかスポーツチャンネルないし、ネットもSNSも何にもない)ヨーロッパのクールイケメン・ボルグに対して、やん…

映画「カメラを止めるな」監督・脚本上田慎一郎「ゾンビ」と見せかけての三谷幸喜★「スティング」+「ロッキー」で劇場が揺れた!映画を作ることの可笑しさと素晴らしさ、家族の絆を見せきった唯一無二の傑作コメディの誕生だ。出世作「正装戦士スーツレンジャー」「テイク8」「ブルーサーマルVR~はじまりの空」予告編などフィルモグラフィー特集

2018年7月20日(金)19時35分 福岡のキャナルシティ博多2番ホールはほぼ満員 シネコンでは初上映に集まった数百人・・・ この雰囲気は確か 「劇場版BiSキャノンボール」監督カンパニー松尾 に似ているがあれはドキュメンタリー 今回は「ゾンビ」…

「橋本忍」追悼!黒澤映画の脚本家というより松本清張原作映画「砂の器」が真骨頂。昭和の市井にいきる人達の哀しみ、生きがい、喜びとか・・・救い上げる人生スケッチの名手。

2ヶ月前に登山中靭帯を痛めて整形外科には行くが映画館になかなか行けない。 そんななかの訃報。 橋本のフィルモグラフィを見ると10代の頃からどれだけ見てきたか・・・ 羅生門(1950年8月26日公開、黒澤明監督) 生きる(1952年10月9日公開、黒澤明監督) …

動画「伊藤詩織さん海外インタビュー集」BBC(英国)Japan's Secret Shame(日本の秘められた恥)、フランス24、スカンジナビアなど海外番組で山口敬之レイプ事件を明確な英語で事実を説明し、心情を吐露、日本の暗部を照射する。国会議員杉田水脈、漫画家はすみとしこ、タレント千葉麗子は批判。

Shiori Ito broke Japan's silence on rape: – The outcome was brutal | Skavlan #MeToo in Japan: The woman speaking out against rape Noticia | El drama de Shiori Ito, la única abanderada del MeToo en Japón レイプ、セクハラ告発者はこんなに非難…

映画「万引き家族」是枝裕和監督 リリー・フランキーの品の無さ、子役のリアルさ、松岡茉優のお宝演技、安藤サクラのふてぶてしさ満開の母性には参った。それよりも「もうおねがい、ゆるして」の5歳女児・船戸結愛ちゃん虐待死と重なり過ぎてどうしようもなかった。

一週間前のプレ上映に行きそびれ、昨日の公開初日に出遅れる。 晩御飯食べてると、NHK7時のニュースでも大ヒットが取り上げられた。 20時から制作委員会のフジテレビが地上波で「海街Diary」だし 監督の国からの表彰辞退、文化庁の支援は受けてい…

映画「モリーズ・ゲーム」ジェシカ・チャステイン主演 ポーカー賭博の若き経営者の今風イケイケ成功譚と思いきや、奇妙なディスカッションを見せられて窒息しそう。

大好きなジェシカ・チャステイン 彼女の知的でミステリアスな匂いがたまらなくいい。 「ユダヤ人を救った動物園 〜アントニーナが愛した命」 「女神の見えざる手」と連続見逃したので 今回は何とか終映迄に間にあった。 最近は回転早すぎて困るな。 スーパー…

映画「孤狼の血」公開初日最速レビュー 白石和彌監督 役所広司、松坂桃李、江口洋介、真木よう子 「警察じゃけえ、何をしてもええんじゃ」のキャッチは宙に浮き深作欣二でなくて、黒澤明リスペクトの違和感で「仁義なき戦い」ファンはがっかり。

仕事やあれこれでなかなか映画館に行けない。その間に見たい映画が結構な本数流れて行く。 そんな中、予告がかなり攻めてる感じが記憶に残った。広島が舞台の実録ヤクザ路線ときたら「仁義なき戦い」の2018年版ではないか? しかも今や誰と共演しようと…

映画「クソ野郎と美しき世界」園子温、山内ケンジ、児玉裕一らの才気ないプロモーション的映像と、監督太田光+カメラ瀧本幹也+草彅剛のロードムービーが余りにアンバランスな、業界向けマスターベーションに付き合わされるクソ映画

すっかり月曜日はauマンディ(終日1100円)ということで、東宝シネマズ系列のスケジュールを見ていることが多い。 2週間限定公開?という不思議なプロモーションに釣られてしまい、元SMAPのファンでないが、園子温と爆笑問題の太田光演出と、役者として…

映画「15時17分、パリ行き」おそらく世界最高齢の映画監督クリント・イーストウッドの大変化球に戸惑うも「境地3部作」と思えば是非に及ばず

何たって我らのイーストウッド 60年代生まれの映画少年ならバイクに長い脚のせて都会を疾走する「アリゾナ無宿」が忘れられるはずがない。 俳優として好きだけど、監督としてが余りに素晴らしい。 「マディソン郡の橋 1995」の大人の恋愛模様の切なさ 「ミ…

映画「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」スピルバーグ監督 トム・ハンクス主演 公開初日に為政者とのペンの戦争と新聞記者の矜持を見たかったが、ストリープの、ストリープによる、ストリープのための映画を見せられて困った

スピルバーグの新作を公開初日に見るこれはワクワクする。 他の監督よりは見ている気になったが最期に見た作品は「インディジョーンズ クリスタル・スカルの王国」で2008なので10年ぶりだった。トム・ハンクス主演では、「プライベート・ライアン」以…

映画「去年の冬、きみと別れ」岩田剛典、山本美月、斎藤工、浅見れいな、土村芳、北村一輝 焦る脚本と力が入った稚拙な演技が目立ち、どんでん返しの魅力が半減した残念作

カメラマンが例え探偵でも、殺人者であってもドラマになればこれは見たくなる。 どんなカメラで、何を撮っているのか? 自分も含めて変人多いしね。 それに原作は話題の作家・中村文則のミステリーだし 「BG」で落ち着いた感じの斎藤工がどういう芝居を見…

映画「シェイプ・オブ・ウォーター」ギレルモ・デル・トロ監督 サリー・ホーキンス アカデミー作品賞を獲った夜に見に行ったのだが・・・

アカデミー発表日の夜で、作品賞獲ったし、auマンデーは2人まで1100円なので久しぶりに彼女を連れて見に行った。 巨大スーパーイオンの内の東宝シネマズ。今回は人が多いだろうなと思ったら、閉店ガラガラ。 最後尾の真ん中で、見晴しはいいが、前席の…

映画「リバーズ・エッジ」行定勲監督 二階堂ふみ、吉沢亮、森川葵、上杉柊平、SUMIRE、土居志央梨 岡崎京子のいつものテーマ=愛故に傷つける、自傷するかの2者択一アオハル映画

今年最初の邦画観賞は、都会近くの川沿いの青春群像を選んだ。 岡崎京子原作となれば、傷口に塩のみならず、酢・砂糖・たぎった油とかなんでもありの自傷ドラマだろうし、映画館で観るのはけっこう勇気がいるけどね。 主演意外は誰一人知らない。だけど、皆…

映画「スリー・ビルボード」マーティン・マクドナー監督 フランシス・マクドーマンド、サム・ロックウェルの陰鬱演技合戦、着地点の予想不能感、地方都市住民のスケッチが愉しめる快作。祝アカデミー主演女優、助演男優賞!

アカデミー賞が今日発表になって2人同時受賞で(他人事なので賞に関心はない)この映画、先月見たのにブログ書き時間がなかったが思いだした。 あらすじ) アメリカ、ミズーリ州のエビング。 ある日、道路沿いにメッセージが現れる 「レイプされて死亡」 「…

映画「ノクターナル・アニマルズ」トム・フォード監督、エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール、マイケル・シャノン、アーロン・テイラー=ジョンソン クセになる俳優達が繰り広げるクライムサスペンス劇中劇が、過去の記憶を呼び醒す三重奏で参った。

なかなか直らない風邪にかかって出遅れた2018年の1本目に選んのが 昨年洋画NO1の「メッセージ」に主演したエイミー・アダムスと快作「ライフ」のジェイク・ギレンホールが主演したサスペンスを選んだ。 予告編しか見てないので情報不足が本来丁度いい。…