批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー・宇多丸氏やたまむすび・町山智浩氏のブログを見習って公開初日最速レビューを心掛け、評価は点数制。みうらじゅんとカンパニー松尾をリスペクトするフォトグラファーがお届けします。

【NHK】Nスペで宮崎駿復活の予感、ドワンゴ川上量生会長プレゼン問題と鈴木敏夫Pの企み(現代の真田幸村か?)

君の名は。」大ヒットの影響で日本公開のアニメ映画興行収入リストを見せられることが何かと多い。

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(現時点で「崖の上のポニョ」を抜き第5位らしい)

 

2位のディズニー映画を除くと上は全部「宮崎駿」の凄さ。一人で述べ1000億円以上を稼ぎ出した。新海誠にとって宮崎は3枚のガラスの天井、次回作以降が比較されるのも仕方ない。

 

そんなヒットの天才が11月13日のNHK特集で見せた2つのアクションが面白かった。

1つは長編映画への復活宣言

もう一つは、ドワンゴ川上氏がプレゼンした奇妙なCG映像と宮崎のリアクション

 

詳細は↓で詳しく


アニメが好きではないので劇場で10本も見ていない。

宮崎アニメは「風立ちぬ」しか知らない。

主人公の声が「庵野秀明」だったから見た。

なぜ声優でもない監督の庵野か?

映画見ててよくわかった。本物のクリエーターに演じて欲しかったんだな。

24時間頭の中にあるイメージ、想い、妄想からまだ世に出ていない形あるものを作りだす、狂気の世界をあの不思議な甲高い声で説得力を持っていた。

映像も凄いけど、庵野でなければならないセンスのブレの無さ。

宮崎は揺るぎない哲学の人だと感じた。

そして引退宣言・・・それから3年。

 

その間何故かドワンゴ川上氏が鈴木敏夫プロデユーサーの見習いに入る。

スタジオジブリ」の哲学を十二分に理解していたことは明らか。

にも関わらずだ。

 

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180度真逆な方向でプレゼンして見せた。真意は明らか

「あなた(宮崎=ジブリ)とこの映像技術を使い(ジブリブランドで一緒に金儲け)制作・公開したい」と。

 

角川(出版)+ドワンゴ(ネット配信)+スタジオジブリ(映像制作)のスキームの背後には、これまで大ヒットジブリ配信を引き受けてきた東宝に、売り上げで大きく水を空けられている東映がいるのだろう。

 

そしてこの企みをNHKが放送し潰した。

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これ見たらジブリファンは協業を許さないからね。

 

民間企業グループの野望が、公共放送の放映一発で破壊された瞬間が描かれた訳だ。これは川上氏側と距離を置きたい鈴木Pの深謀遠慮に宮崎とNHKを使った(NHKも乗っかった)と見た方がスッキリする。同時に宮崎の長編復活の意欲を絵に撮らせ、ジブリ完全復活の期待値を上げる。

 

真田丸現代版を見せてもらった。

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長編制作を休業中で新規売上のないジブリは、過去のコンテンツ展開で莫大な収益を上げるパートナーがNHKなのだ。

 

川上氏は長く鈴木さんを側で見ていながら自らの企てを、鈴木Pのもっと大きな企てで消されただけではなく、同時に負の企業イメージをおわされた。

 

何故クローズでプレゼンしなかったのか?
宮崎駿は人類愛が最優先の哲学の人で、師匠の鈴木敏夫は弟子でも平気で潰す戦略家なのだ。

 

NHKの地上波、日曜夜9時のNスペこそ現代の関ヶ原だったのだ。

そこに奇妙な映像で乗り込んで、拒絶されると、奇妙な屁理屈で苦笑い、衆人監視で木っ端微塵にされた。最悪だが、視聴者的には実に面白い。

 

自らの企画の過度な自信が先を見誤りさせた。

企画は流れ、メディア企業が他のメディア内でリーダーの資質をも疑われる結果に。

 

鈴木さんは現代の真田幸村か? 恐るべし。