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批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー・宇多丸氏やたまむすび・町山智浩氏のブログを見習って公開初日最速レビューを心掛け、評価は点数制。みうらじゅんとカンパニー松尾をリスペクトするフォトグラファーがお届けします。

映画「ボーダーライン」 ドゥニ・ビルヌーブ監督 エミリー・ブラント、ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン

本日公開

18時スタートで4割入り、これくらいが丁度いい。

映画の予備知識はほぼゼロ

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ドゥニ・ビルヌーブの映画は見たことがない。

主演エミリー・ブラントなんて知らない。

ベニチオ・デル・トロは癖のある、リアルを背負わせるといい俳優だ。

ジョシュ・ブローリンはどこで見た顔だな・・・でも思い出せない。

麻薬戦争のリアル映画くらいしか知識のない中で見た。

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物語)

メキシコとの国境地帯ではアメリカ側で麻薬組織による犯罪が広がっていた。FBIの女性捜査官ケイト(エミリー・ブラント)はアリゾナ州でその実態の恐ろしさを目の当たりにした。そして彼女は政府機関よりメキシコの麻薬組織のボスを逮捕するための特殊部隊にスカウトされる。そこではCIAのマット(ジョシュ・ブローリン)とメキシコ系のアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)が秘密裏にメキシコ国内に侵入しては違法性の高い捜査を続けていた。

より大きな敵のために手段を選ばない特殊部隊の方針に反発しながらもケイトは任務に参加する。そして殺し殺される現場のなかで彼女は苦悩を深めていくのだった。

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冒頭10分で、この映画の何とも知れない心地良さを確信した。

あー、コーエン兄弟ノーカントリー」だ。

おー、「ゼロダークサーティ」か?

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極端な省略スタイルはイーストウッドだし

アリゾナの砂漠の情緒豊かな風景はジョン・フォードだし

随所に現れる夕焼け、雲、空

構図が決まり過ぎてどこ切り取っても静止画になるのは

キューブリック的だし。

インフォメーションを見るとカメラは

やはり「ノーカントリー」の撮影監督だった。

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ハイウェーで、市街地で突然始まる

麻薬カルテルとの殺戮合戦の緊張感とその後に来る弛緩

リアル過ぎて心地良い。

 

それにしてもデル・トロは素晴らしい。

大きなトラウマの過去を語らなくても悟らせる。

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殺し屋を殺すことを生きがいにせざるを得なかった

人間の悲しみ、怒り、闇の深さ・・・

素晴らしい。

 

私は出来損ないシーンでよく寝てしまうが

寝る暇を与えてもらえなかった。

 

唯一、一度出てきた人物名を憶えておかないと
途中わからなくなった。

事前に物語概要を頭に叩き込んで見よう。

 

今年見た映画で(杉原チフネ以降、全てこの批評に載せている)ベストだ。

100点