批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー・宇多丸氏やたまむすび・町山智浩氏のブログを見習って公開初日最速レビューを心掛け、評価は点数制。みうらじゅんとカンパニー松尾をリスペクトするフォトグラファーがお届けします。

映画 「黄金のアデーレ 名画の帰還」

第二次大戦中のナチスの美術品奪還の物語が2015年2本公開された。

 

ハリウッド映画では「ミヶランジェロ・プロジェクト」

ジョージ・クルーニーマット・デイモン

ビル・マーレイケイト・ブランシェット他)

が、戦時下に美術品を守った兵士たちの物語。

(これは見ていないので後日掲載予定)

 

そして「黄金のアデーレ」

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「アデーレ」はグスタフ・クリムトによる油絵(1907年)

タイトルは「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I」(以下参照)

(当時史上最高値の156億円で落札)

 

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正当な相続者のアメリカ人女性が2006年オーストリア政府と戦って

取り戻す法廷サスペンス劇。

 

エリザベス女王から刑事、スパイ、奔放な人妻まで変幻自在な

ヘレン・ミレンが元ヨーロッパ人の気位の高い老婦人を大芝居しないで

淡々と演じる。

 

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法廷戦術を縦軸に、信頼しあったユダヤ人家族愛が横軸に

過去の清算が出来ないまま、不法に資産を奪われた

人々の悲しみが共感できる。

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1940年代、ユダヤ人家族からナチスが奪う。

終戦後もオーストリア政府は美術館に飾ったまま「国宝」的な美術品となる。

正当な所有者に返還する制度を利用して、カリフォルニアから若き弁護士と

法廷闘争を行う。

 

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この弁護士のダイコンぶりが唯一の欠点かな。

現代のグレゴリー・ペックみたいな人格者を

キャスティングしないといけない。

映画館のスクリーンで見てると透けて見えるんだな。

 

昨今は、「スパイダーマン」とか「スターウォーズ」など

ハリウッド製作のバカ映画ばっかりが

大量にTVCMされてほんとうにうんざりする。

 

その煽りでヨーロッパ映画が滅多に上映されないか

名画座でこっそり一週間くらいで退場させられる。

これは何とかしてもらいたい。

 

70点