批評サムライ  ~映画・ドラマ・小説・エンタメ ★斬り捨て御免!~

責任が何でも曖昧なこの国で娯楽くらいは白黒ハッキリ!大作も小品もアダルトも興業収入も関係ない。超映画批評にない「上映途中の居眠り」が特技。シネマハスラー・宇多丸氏やたまむすび・町山智浩氏のブログを見習って公開初日最速レビューを心掛け、評価は点数制。みうらじゅんとカンパニー松尾をリスペクトするフォトグラファーがお届けします。

映画 「恋人たち」

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橋口亮輔監督作品初体験

 

語り過ぎない。

省略する。

セリフと映像でボケる。
イライラする、イライラさせる。
BGMが基本ない。

橋口の映像リズムが1時間後に効いてくる。

 

市井の人達のあがき、うめき、コミュニケーション障害

年収200万時代の平成のリアルが見えてくる。

 スリルもサスペンスもホラーもない

ただ愛を求めて地を這う者たち。

 

美男美女も、ジャニーズも、AKBも
虚飾でかりそめに生きるタレントは一人もいない。

  

篠原篤  妻を突然殺された男

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成嶋瞳子 パート主婦

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池田良  ゲイ弁護士

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この3人の剥き出しの人生模様が描かれる。

 

誰も知らないであろう無名の俳優たちが

苦しみ、泣き、笑い、変わっていく。

 

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春に見た「海街Diary」と180度違う立場ながら

今年見た日本映画のベストの2本

 

両作品にリリー・フランキーが出てくる。

名優というより怪優の趣き。

いいかげんな人間が良く似合う。

 

特筆すべきは、成嶋瞳子

肉感の生々しさ。

中年の不敵さ、どこかチグハグなおかしな感じ。

その辺にいるパート主婦を連れてきてドキュメンタリーで撮ってる

ような脱力感と不思議な存在感でマイナスオーラを出しまくる。

 

日本中いたるところで起こりえる殺伐とした荒野に

一瞬通り過ぎる風のような爽快さ。

 

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俳優たちの見事なアンサンブルを堪能するためには

スクリーンで見て欲しい同時代映画。

 

100点